2Dアクション好きのゲーム日記

ゲームについて書く。2Dアクション多め。

(旧)『Dragon Marked For Death』レビュー:混迷のアプデを経て歩み続ける、インティ・クリエイツの新たなる挑戦

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おいでよ 龍血の郷

 

(追記)

※ 本レビューはSwitch版Ver1.1.0~Ver2.3.0に基づくものであり、現在Switch / Steamで配信されているVer3.0.0~とは大きく内容が異なる部分が含まれています。

※Ver3.0.0~の内容に関するレビューは以下の記事で ↓

『Dragon Marked For Death』レビュー:個性豊かな6つのアクション! 厳しくも楽しいドット絵アクションRPG - 2Dアクション好きのゲーム日記

 

 

ゲーム概要

 メーカー:インティ・クリエイツ

プラットフォーム:Nintendo Switch

ジャンル:アクションRPG

プレイ人数:1人(ローカル・オンライン通信では4人まで)

初リリース日:2019/1/31

価格:5537円(税抜)[Switchパッケージ版] / 1815円(税抜)[SwitchDL版各ベーシックセット・エキスパートセット]

Dragon Marked For Death│公式サイト

本作は『ロックマンゼロ』『ロックマンゼクス』の開発スタッフらが中心となって手掛ける横スクロール2DアクションRPG。レベルやアイテムによるRPG要素が強めのゲームバランスや、最大4人での協力プレイなど、それまでのインティ・クリエイツのゲームにはあまりない要素を盛り込んだ意欲的な内容になっています。

ゼロ&ゼクスの評価に伴うアクションへの期待と、「インティにRPG要素を上手く作れるのか」という不安とでファンからの注目を集めていた本作ですが……けっかは、しってのとおりだ

いえ、もちろん知らない人のためにちゃんと説明しますとも。

 

なお、本レビューの投稿は2019年12月末。

内容は主にVer1.1.0~Ver2.3.0に基づくものであり、それ以降のアップデート内容に関してはできるだけ追記で付け足していこうと思います。

また、筆者はほぼソロ専でオンラインマルチには顔を出しておらず、レビュー内容もそれに準じたものになります。あしからず。

 

4種のキャラから1人を選んで復讐の戦いへ

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「レムリア大陸」と呼ばれるその大地は、白神「プリマテス」の洗礼を受けし聖王家によって治められていた。

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かつて白神との戦いに敗れた古龍「アトゥルム」を信仰する「龍血の一族」は、人々から迫害を受け、王国から離れた土地でひっそりと暮らしていた。しかしその郷もメディウス聖騎士団の襲撃によって焼き払われ、一族の巫女「アミカ」も攫われてしまう。

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襲撃を免れ生き残った主人公は、聖王家への復讐のため、そしてアミカを救うため、古龍アトゥルムと契約し古龍の力をその身に宿す。

呪われし龍血の一族の物語が、幕を開ける――――

 

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主人公は異なる能力を持つ4種のキャラ(皇女、戦士、忍び、魔女)から1人を選択することができます。

インティ・クリエイツらしくどのキャラも操作は軽快。ダッシュ&ジャンプでキビキビ動いてくれます。それぞれ通常攻撃とDPを消費する特殊スキルを持ち、DPは敵に攻撃を当てることで回復するので、通常攻撃とスキルを織り交ぜて戦うのが基本になります。

 

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皇女はバランス型のキャラ。腕に龍を宿し、武器種は剣。

剣による素早い近接攻撃と、ドラゴンショットによる中~遠距離攻撃を得意とします。

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龍腕を巨大な剣に変えて叩きつけるドラゴンソードも強力で、敵に囲まれた際の牽制や空中の敵にも有効。DPを一気に消費して放つドラゴンキャノンも高火力で爽快です。

フットワークが軽く、操作もシンプルで扱いやすいものの、戦士や忍びのような無敵技がないので丁寧な動きが求められるキャラでもあります。

 

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戦士はパワー型のキャラ。胸部に龍を宿し、武器種は斧。

隙が大きいが威力の高いチャージ攻撃と、バリアを張って敵の攻撃を防ぐドラゴンガードで戦うのが基本。

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ガードはDP消費が大きいものの、あらゆる攻撃を無効化できるので非常に頼もしい存在。攻撃特化のバーサクモードや敵を怯ませるタックル、ロマン技のドラゴンスマッシュを使いこなせばよりうまく立ち回れます。

無敵のガードに加え体力・攻撃力の基礎ステータスも高く、力に物を言わせたパワープレイで敵をガンガン蹴散らすのが楽しいキャラですね。

 

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忍びはスピード型のキャラ。脚に龍を宿し、武器種は苦無と手裏剣。

体力が低く打たれ弱いものの、2段ジャンプにホバリング、壁蹴りが可能で、ダッシュ速度も他キャラより速く、機動力がとにかく高い。

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攻撃はドラゴンダッシュの体当たりで敵をロックオンし、必中の空中コンボを仕掛けます。通常コンボは威力が低いがDPを多く稼げ、合間にDP消費技のドラゴンフットを織り交ぜることで大ダメージを狙えます。ドラゴンダッシュは発動中無敵なので回避にも使えますが、こちらもDPを消費するので油断は禁物。

体力の低さに加えDP管理や空中での独特な立ち回りを求められる、玄人向けのキャラになっています。

 

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魔女はその名の通り魔法で戦うキャラ。髪に龍を宿し、武器種は魔導書。

コマンド入力で呪文を詠唱し、様々な効果の魔法(属性付与、拡散、ホーミング、威力強化など)を重ね掛けすることで、強力な攻撃が可能になります。

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コマンド入力に使うのはABXYボタンで、4つの属性がそれぞれ割り当てられている

コマンド入力と聞くと複雑そうな印象を受けますが、各コマンドは指の動きで覚えやすいものになっており、思いのほかすんなりと馴染むことができます。ただし、詠唱中は棒立ちで無防備なので、慎重に立ち回らねばなりません。

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ドラゴンスペル発動中はDPが尽きるまでの間魔法を連続発射! 超火力によって敵を圧倒できます。

攻撃以外にも回復などの補助魔法も備えており、多彩な戦法が可能。戦闘時には属性関係や詠唱時の隙を考慮する必要がありますが、かなり個性的なアクションが楽しめます。

 

スタンダードで歯応えのあるアクションを楽しみたいなら皇女、細かいことは考えず力で押し切りたいなら戦士、少し変わった特殊な遊びがしたいなら忍びか魔女、といったところでしょうか。

 

力をつけてクエストに挑め

聖王家と接触する機会を得るため、まずは冒険者としてクエストをこなし、実力と名声を高める必要があります。

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エストの内容はモンスターの討伐を中心に、アイテムの取集や行方不明者の捜索など探索要素を含むものも。

ステージはどれも広く、敵もたくさん配置されているので、上手に捌きながら進んでいかなければなりません。

エスト中ではミスしても何回かは復活できますが、復活するほどクリア報酬の取得経験値が減ってしまうので、なるべくミスせず進みたいところ。

 

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アクションRPGである本作では、プレイヤーの腕前だけでなく、キャラの成長も必須。ステータス値が足りないとダメージがまともに通らず、逆にこちらが瞬殺されてしまうことも。

レベルアップ時はどのステータスを伸ばすか自分で選択します。キャラの特性や自分のプレイスタイルに合わせて上手く割り振っていくことが重要。

例えば皇女の場合、STRとAGIを上げて物理攻撃に特化したり、PIEを上げてショットを強化したりといった選択肢がありますね。

「ドラゴナイト」というアイテムを消費すれば割り振りをやり直すこともできるので、途中でスタイルを変更することも可能です。

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また、ドラゴナイトは龍との契約を変更することも可能。契約を変えれば属性が変わるだけでなく、ドラゴンスキルの性能も変化。

最初は各キャラ1属性しかありませんでしたが、アップデートを重ねた現在は4キャラそれぞれに全5属性の契約が存在し、より多彩な戦闘スタイルを選ぶことができます。

 

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レベルも大切ですが、もっと大事なのが装備アイテム。クエスト中で宝箱を回収すればクリア時に装備品が手に入ります。一応ショップでも装備は変えるのですが、基本的にドロップアイテムの方が良いものが早い段階で手に入ります。

装備はそれぞれ定められたレベル以上でないと上手く扱えないので、いきなり強武器で無双できたりはしませんが、段々と強力な装備が揃っていくのはやはり楽しいですし、それまで扱えなかった装備をレベルが上がって使えるようになった瞬間は嬉しいものがありますね。

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高難易度のクエストではレア装備も入手可能。ドロップ率はかなり低いものの、その分強力なものが揃っています。本編をクリアするだけなら無くても問題ありませんが、より上位のコンテンツにソロで挑むなら必須。血眼になってクエストを周回することになります。

 

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また、クエストには回復やステータス向上の消費アイテムも持ち込み可能。貯めたお金は主にこちらに注ぎ込むことになります。

持ち込める数は8個。あまり多いとは言えないので、どのアイテムが必要か選別することも重要。事前準備は入念に。

 

本作の難易度は高いか低いかで言えば高めかと思います。「アクション下手でもステータス強化で突破できる」というよりは、両方ともある程度必要、という印象。

本編クリアまでならともかく、クリア後の上位コンテンツに挑む場合はその傾向がより強くなり、さらにレアドロを引き当てる運も必要になってきます。

マルチにもあまり人がいないようなので、どちらかというと歯応えを求める人向きのゲームでしょう。

 

紆余曲折を経つつ改善されてきたゲームバランス

そんなアクションRPGである本作ですが、リリース当初のゲームバランスは正直言って結構酷いものでした。

 

まず最初に気になったのが、敵の硬さ。

マルチ前提のバランスなのかダメージの通りが悪く、特にレベルが低く装備も乏しい序盤は、道中のザコ敵を捌くのにも苦労します。

それでも時間をかけて丁寧にやれば進むことはできますが、ここで立ち塞がるのが制限時間。

前述の通りステージが広く敵も多いので、初見のクエストでは敵をちまちま倒しながら探索するのに時間をごっそり持っていかれます。やっとこさ目的地に辿り着いても、めちゃくちゃ硬いボスをぺちぺち叩いているうちにタイムアップ…なんてことも。

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エストに失敗しても道中で敵を倒した分の経験値は手に入りますが、クエストクリア報酬のそれと比べると雀の涙。いくら倒してもレベルアップには全然足りません。

結果、ザコ敵と戦う意味が薄く、「クリアまでが短いクエストでザコ敵をすべて無視して最速でボスだけ倒してクリア報酬を稼ぐ」が最適解という、なんとも言い難い状況になっていました。

 

アクションの部分を見てもやや粗い部分があり、特にストレスだったのが、「ザコラッシュ部屋で敵の出現位置が事前にわからないために、虚空から突如湧き出た敵と重なって接触ダメージを受ける」という、アクションゲームとしてあまりにもあんまりな仕様。これでダメージがかさんでクエスト失敗したりするとキレそうになります。

また、本作は状態異常の効果が大きいのですが、麻痺になると攻撃とダッシュが封じられるので反撃も回避もロクにできず一方的に殴られるのもちょっと酷い。

状態異常を強くする方針自体は構わないのですが、多少はアクションで挽回できるようにしてほしいところ。

 

他にも、装備の変更が宿屋でしかできないので、クエストを終えるごとに毎回酒場と宿屋を往復する必要があったり、会話イベントをスキップできなかったりと、UI面でも不便なところがいくつかありました。

 

まとめると、「不安視していたRPG部分の調整が案の定粗く、アクションやUI面にもいくらか不備がある」…というのが、初期のドラゴンMFDから受けた印象でした。

そんなつらいゲームバランスも、アップデートを重ねていく中で徐々に改善されていきます。

 

まず、序盤クエストの敵の硬さと時間制限が緩和され、つらかった序盤もかなりスムーズに進められるようになりました。

次に、敵から得られる経験値が増え、さらに素材アイテムをドロップするようになったことで、道中のザコとも戦う意味が出てきました。それと引き換えにクエストのクリア報酬経験値が減ってしまいましたが…やはり敵と戦ってこそのアクションゲームですし、負けても残るものがあるのも嬉しいですね。

他にも、ザコラッシュ部屋で敵の出現位置が事前にわかるようになり接触事故が減ったり、敵の攻撃パターンや仕様が大幅に見直され戦いやすくなったり、酒場でも装備変更が可能になるなど、アクション・UI面も改善を施され、ストレス要素が大幅に減りました。

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このように、敵の出現予定位置に紫の渦が出るように

しかしアップデートでただただ良くなる一方だったかというとそうでもなく、色々と紆余曲折を経た歴史もあります。

 

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その最たるものが、Ver2.0.0で追加された「闇市」と素材アイテム。

敵がドロップする素材アイテムを集め、闇市で強力なアイテムと交換することができる、というものです。

序盤から役立つ回復アイテムなども用意されているのですが、一方で、上位の装備品の交換に特定の敵が低確率で落とすレア素材が何十個も必要という調整が難点になっていました。

なにせ、素材を集めるためだけに同じザコ敵を延々何時間も狩り続けなければなりません。自分もやりましたが、あまりにも不毛な作業でした…

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カニの爪が全然集まらねぇ…

結局、約8か月後に配信されたVer2.2.0で、敵の種類を問わず共通ドロップする「銅貨」「銀貨」「金貨」と一部ボスの固有ドロップを残し、ザコ敵の固有のドロップ素材は撤廃されることになります。

これにより、とにかく敵を倒しながら進めていれば自然と素材が集まって、かなりアイテム交換がしやすくなるよう改善されましたが…ここまで仕様をまるっきり変えてしまうと「事前にもっとよく考えてから実装してほしい…」と言いたくなります。

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一応、それまで集めた素材も銅貨や銀貨と交換できて無駄にならないようフォローはされていますが…

他にも、魔法攻撃を敵に当てると同属性魔法のレジスト率が上がるという仕様がVer1.3.0で追加され、魔法攻撃が弱体化されましたが、これに至ってはVer2.2.0で廃止され、完全になかったことになってしまいました。

また、不具合を修正するパッチで逆に不具合が増えるなんて事態も起こったり。

 

そんなこんなの紆余曲折、右往左往、行ったり来たりの試行錯誤を重ねつつも根気よくアップデートを続けた結果、2019年12月の現在、主立ったストレス要因や不便な面はあらかた改善され、リリース当初と比べるとかなり快適に遊べるようになりました。

元々、各キャラのアクション性や操作感などは良好でしたし、問題点が解消されたことで、アクションRPGとして人に気持ちよくオススメできるくらいのクオリティには、なんとか漕ぎ着けたのではないかと。

 

未だ気になる細かいところ

とはいえ、やっぱりまだ気になるポイントもなんだかんだ残っています。

個人的に一番引っかかるのが「FLAG」関連。

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通常、クエストは他のクエストをクリアしたり街のNPCとの会話によって発生するのですが、最終クエストの解放にはフラグを立てる必要があります。

フラグは一部のクエストに隠されており、条件を満たすことで立てられます。全てのフラグを立てればめでたく最終クエスト解禁、という仕組み。

…なのですが、このフラグの仕組みに関して、ゲーム中では一切説明がありません。NPCの一人がそれっぽいヒントを回りくどく言うだけです。

なのでフラグを回収し損なった場合、何の説明もなくクエストの発生が止まってしまいます。なんとなくフラグが関係していそうだと想像はつきますが、クエスト選択画面を見てもどのクエストにフラグが隠されているはわかりません。むしろ、全クエストにフラグがあるかのように誤認させてくる始末。

結果、あるのかないのかもわからないフラグを探してクエストを巡回する羽目になります。

シナリオ進行に関わる部分なので、流石にこれは早い段階で修正されるだろう…と思っていたのですが、1年近く経っても一向に変わる気配がなく、驚いています。

え? これでいいの? 本当に?

 

追記(2020/07/05):

このあたりに関しては、2020/04/24 配信のVer3.0.0で実装された「Tips」やクエスト詳細説明でヒントを得られるようになっています。

1年以上待ってようやくの実装であり、それでも完全にわかりやすくなったとは言いにくいものの、それまでよりはかなりマシな状態になりました。

 

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あと、ネームドモンスターや試練の洞穴などの上位コンテンツに挑むためにはレベル上げとレアドロップを兼ねた周回が必要になってきますが、やっぱり変わり映えのないクエストを何度もこなしていると流石に飽きてきます。

アクションRPGのエンドコンテンツってそういうものなのかもしれませんが、できればもう少し工夫が欲しかったところ。

 

美しいドット絵とBGM

変わらない問題点もあれば、変わらない魅力もあります。

その一つがドット絵。

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ドット絵職人集団で知られるインティ・クリエイツの作品の中でも、本作のドット絵は特に細やかに描かれています。

DS・PSP期を彷彿とさせる画風でイキイキと動くキャラクターや背景はもちろんのこと、イベントのスチルのドット加減も絶妙で、ドット絵好きにはたまりません。

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また、地味に嬉しいのがカメラのズーム機能

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このように、カメラを近づけてじっくりドットを見ることも…

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逆に離して、広い範囲を見渡すことも可能。いつでも自由に切り替えられます

個人的に、特に目を引かれたのが酒場やショップの背景絵。

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これだけ細かく打ち込まれているだけでも圧倒されるのに、実際のゲーム画面では一部がアニメーションになっているのだから驚きです。

 

また、生オーケストラ収録のBGMも絶品。

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舞台となるレムリア大陸には5つの国と地域があり、楽曲も各国それぞれの情緒を感じさせてくれるものが揃っています。

自分が好きなのは、険しい岩山の国「パグナス」のザコラッシュ曲『激しき闘争』と和風の国「マーレウス」のボス曲『妖獣乱戦』あたり。

あと、やはり外せないのはメインテーマである『家路(ファラナジャ)』

PVでこの歌を聴き、惹き込まれた人も多いのではないでしょうか。

www.youtube.com

ドット絵のグラフィックと、オーケストラのBGM。

リリース当初から変わらないこの二点の美しさは、手放しで絶賛していきたいところです。

 

総評

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調整不足を感じるゲームバランスで、決して良いスタートは切れず、その後のアップデートでも苦戦を見せた本作。

正直自分は、知人からこのゲームについて聞かれたとき素直にオススメはできませんでしたし、「もうドラゴンMFDのことは諦めて、アプデを打ち切って他の作品に注力した方が良いんじゃない?」なんて思ってた時期もありました。

しかし、本作の開発チームは諦めず、根気よくアップデートを重ね、リリース当初に比べてかなり内容を改善させることができました。

長いこと更新が来ず予定から大幅に遅れることもありましたが、これなら待った甲斐もあったというもの。

まぁもちろん、できれば最初からこのクオリティで出して欲しかったですがね…! プレイヤーはデバッガーではないので!

なにはともあれ、『Dragon Marked For Death』、今なら手に取っても悪くはないかと思われます。