- 概要
- 新たな危機に立ち向かう、新時代の能力者たち
- 更なる進化を遂げた、ロックオン雷光速アクション
- どんな難関をも捻じ伏せる、圧倒的な"暴龍"の力
- 戦いを彩る記憶の欠片"イマージュパルス"
- カジュアルさとやり応えを両立した新たなクードスシステム
- 総評
- 追記:無料アプデで続々増えるやり込み要素
概要
メーカー:インティ・クリエイツ
プラットフォーム:Nintendo Switch / Xbox One / Steam
初リリース日:2022/7/28
価格:3,980円(税込)[DL版] / 5,280円(税込)[パッケージ版]
"第七波動<セブンス>"と呼ばれる超能力を持つ者たちの戦いを描く、ライトノベル2Dアクション『蒼き雷霆ガンヴォルト』シリーズの3作目。
公式では外伝扱いの『白き鋼鉄のX』(=イクス)シリーズを除けば、6年ぶりの完全新作となります。
前2作を現行機に移植したお得パックのレビューはこちら↓
『蒼き雷霆ガンヴォルト ストライカーパック』レビュー:初心者から上級者まで。ロックマンの精神を新時代に導くスタイリッシュ異能力アクション! - 2Dアクション好きのゲーム日記
2020年6月にプロジェクト始動が発表されて以来、幾度か開発進捗が報告されていた本作。
制作過程は難航を極めていたらしく、当ブログでも体験会でアクションが大きく様変わりしていたことをレポートしたりしていました。
デジゲー博へ行ってきた:ガンヴォルト鎖環の感想や気になったタイトルなど - 2Dアクション好きのゲーム日記
デジゲー博へ行ってきた2021:『ガンヴォルト鎖環』の仕上がりと『めくるりウィッチ』のアイデアセンスに唸る - 2Dアクション好きのゲーム日記
その分寄せられる期待も高まっていた待望の一作も、このたびついに発売。
試行錯誤の果てに見事な進化を遂げつつも、「これぞまさしく『ガンヴォルト』だ!」とも思わせてくれる内容に仕上がっていました。
新たな危機に立ち向かう、新時代の能力者たち
本作で描かれるのは、『ガンヴォルト爪』の戦いから数十年後。
主人公は、第七波動を封じ込める"鎖環<ギブス>"の能力を持つ戦巫女"きりん"と、皇神の地下施設に封印されし"暴龍"の化身にして永遠の少年―――"蒼き雷霆<アームドブルー>"の能力者"ガンヴォルト"(=GV)。
GVは度重なる戦いの末に第七波動をも超える"次の段階<ネクストフェーズ>"へと到達し、さらには覚醒の余波によって一般の能力者までもが次々と暴龍化してしまう未来が予見されていました。
事態の収拾のため、きりんはGVの暴走を封じ込めると、なぜか犬のような姿になってしまったGVと共に"治龍局"を発足。
暴龍化した能力者たちの鎮圧のため、各地を奔走することになります。
ストーリーの見所は、なんと言っても本作から登場する新キャラクターたち。
新主人公のきりんはさっぱりとした性格で、よくGVをからかう軽妙なやりとりを見せつつも、責任感の強さ、思いやりの深さも感じさせる魅力的な主人公であり、これまでにない存在感を放っています。
さらに、今回はあくまで暴走を止めることが目的であるため、倒した敵も死ぬことはなく、治龍局の仲間となって共に戦ってくれるようになります。
どのキャラも非常に個性が立った気のいい連中で、おなじみのトークルームでは仲間たち同士のやりとりも豊富に用意され、これまで以上に賑やかな内容に。
そんな中でしみじみと過去を振り返るGVの語り口も、過去作プレイヤーの胸中によく響きます。
イクスシリーズではオミットされていたステージ中のライブノベルも、本編である本作では健在。
ゲーム進行中も会話劇が繰り広げられ、世界観やキャラの掘り下げをしてくれます。
相変わらずなかなかに画面を遮っていますが、前作以上に細かく透過設定ができるようになったほか、会話ログの確認もできるようになり、プレイに夢中で聞き逃しても後から見直せるようになりました。
ただ、新キャラたちが魅力的に描かれる一方、過去作からの繋がりという点ではやや物足りなさもあります。
上記の通り全く過去作の出来事について触れられないわけではなく、むしろ色々とエピソードを拾ってくれはします。
とはいえ年代が数十年以上飛んでいるため、それらはあくまで過去のこととして扱われ、主に前作『爪』で匂わされていた布石になりそうな要素の多くは、今作の本編中で丁寧に掘り下げられることはありません。
言ってしまうと、前2作の名物キャラであり、『爪』で非常に続きの気になる終わり方をした"アキュラ"の物語も、今作で紡がれることはありません。
続きもののストーリーとして期待していると、肩透かしを食らってしまうことは否めません。
今作のストーリー単体も、キャラの魅力でもって満足度の高い内容ではあるものの、やや投げっぱなしで終わる一面もあり、ちょっと煮え切らないところがあります。
2022/10/31 追記:
(ネタバレはありませんが、気にする人は読み飛ばしてください)
発売後の無料アップデートでエンディングにシーンの追加が行われ、投げっぱなしだったラストシーンに明確な説明が入ったことで煮え切らなさは解消されました。
とはいえ、内容的に発売からしばらく経っての追加でなくてはならない必然性は感じられず、単に説明不足で伝わらなかった部分に捕捉を入れたというよりは「元のエンディングが不評だったので内容を変えた」とも捉えられるような方針変更だったのも腑に落ちません。
個人的には、最初に敢えて説明しないことを選んだのならその姿勢を貫いてほしかったし、後になって「やっぱり説明入れてもいいや」と姿勢を変えるくらいなら最初から入れておいて欲しかった……と、どうしても思ってしまいます。
結局元のエンディングでは何を表現したかったのでしょうか?
また、Steam版では最初からこの追加が入った状態でしたが、Switch版とXbox版へはそこから2週間遅れて追加されたというのも、あまり面白くはありません。
プラットフォームによってアプデのタイミングにズレが生じることは重々承知していますが、だとしてもSteam版を出すよりも先に発売していたSwitch版とXbox版への追加を急ぐのが筋だろうと思ってしまいます。
追加によって作品としては良くなったかもしれませんが、自分の中でのインティ・クリエイツのストーリーテリングに対する信用は大きく損なわれる結果になりました。
更なる進化を遂げた、ロックオン雷光速アクション
ダブル主人公の本作ですが、メインの操作キャラとなるのはきりん。
きりんのアクション: 剣戟と護符#gunvolt #ガンヴォルト #鎖環 #NintendoSwitch pic.twitter.com/fP8uTWhl95
— 紅茶 (@tea_creates) 2022年8月8日
錫杖型の仕込み刀を武器に、小気味いい三段斬りを主軸とした剣戟アクションを楽しめます。
さらにもうひとつの武器として、鎖環の力を込めた護符のショットを当てることで敵を弱体化。ダメージ予約のようなシステムとなっており、護符を当てた分だけ次の剣攻撃の威力が上がる仕組みです。
敵のHP最大まで護符を当てると、接触ダメージを無効化するなどの効果もあります。
きりんのアクション: 雷霆煉鎖#gunvolt #ガンヴォルト #鎖環 #NintendoSwitch pic.twitter.com/hnKw5Nrt5N
— 紅茶 (@tea_creates) 2022年8月8日
そして、剣と護符を組み合わせることによるきりん最大の特徴が、"雷霆煉鎖"と呼ばれるワープ斬り。
護符のショットにはロックオン効果もあり、雷霆煉鎖によってロックオンした全ての敵を瞬く間に斬り裂く超速斬撃を行います。
シリーズのアクション監修を務める稲船氏がインタビューで「傍から見ると難しそうなことをやってるようで、実は簡単で大したことしてない、というのが理想」と語っているのですが*1、まさにそれを体現しているのがこの雷霆煉鎖。
ショットを当ててワンボタン、という簡単操作にして、光速移動とスタイリッシュなエフェクトによる斬撃アクションの爽快感をドバドバ味わうことができます。
『爪』でアキュラのブリッツダッシュという画期的なアクションが発明されて以来、『鎖環』の開発には「いかにしてブリッツダッシュに匹敵するものを生み出すか」という命題が内外から課せられていたと思われますが、雷霆煉鎖は『ガンヴォルト』らしいロックオンを起点としした設計でありつつ、その宿願を見事果たす雷光速アクションと成ったと言えるでしょう。
とはいえ、雷霆煉鎖もただお手軽で爽快なだけのアクションではありません。
ゲーム後半のステージでは、足場の乏しい中を雷霆煉鎖の空中コンボで進んでいくような場面もあります。
ボスの攻撃もイクスシリーズに匹敵する激しさであり、終盤は雷霆煉鎖によるワープを駆使して避ける立ち回りが基本に。
ブリッツダッシュも慣れるまではなかなかじゃじゃ馬な操作でしたが、こちらもこちらで徐々に高度なテクニックを求められるようになっていきます。
どんな難関をも捻じ伏せる、圧倒的な"暴龍"の力
きりんを操作していると、HP下の"鎖環ゲージ"が徐々に貯まっていき、100%以上の時にGVと交代可能になります。
解放された雷霆の力はまさに圧倒的。従来とは比べ物になりません。
GVのアクション#gunvolt #ガンヴォルト #鎖環 #NintendoSwitch pic.twitter.com/1X0UYFgdXE
— 紅茶 (@tea_creates) 2022年8月8日
基本アクションはまず、従来通りのダートショットからのロックオン雷撃。
ダートはきりんの護符と同様、斜め撃ち可能な上に軽いホーミングが付き、ショット速度も高速化。雷撃の威力も格段に上がっています。
さらに新技として、ロックオンした敵にワープ攻撃をしかける"ライトニングアサルト"が追加。
きりんの雷霆煉鎖とほぼ同じ感覚で使えるものですが、こちらはロックオンした敵が倒れるまでラッシュ攻撃を仕掛けることができ、より暴力的な技になっています。
他にもダッシュ中にぶつかった敵にも攻撃することができたり、最大ロックした敵にぶつかればスープレックスをしかける"ヴォルティックバスター"で周囲の敵をまとめて爆発四散させるなど、とにかくド派手な技揃い。
空中を無限にジャンプ/ダッシュすることも可能で、きりんなら苦戦するようなステージギミックも、GVならほとんどスキップ可能。穴に落ちそうなときのアシストとしても役立ちます。
ちなみに今作は設計上ステージの穴が多めですが、落下しても即死ではなくダメージを受けて近くから復帰する仕様。空中アクションが多い分、そもそもの落下リスクも軽減されています。
攻撃したりダメージを受けることで鎖環ゲージは減っていき、0になるときりんに交代するという仕組みなので、もちろん無制限には使えません。
とはいえ、それでも十分すぎるほど桁違いの火力と機動力であり、最強能力者の名に恥じない活躍を見せてくれます。
きりんのアクションも相当に見栄えのいいものではあるのですが、そちらはスタイリッシュさが際立つのに対して、GVはとにかく「強い」「派手」「暴力」といった感じ。
強すぎるので基本的には困ったときのアシスト要員ですが、単純に動かしてて滅茶苦茶に気持ちいいので、普通に使いたくなる魅力も持っています。
さらに、シリーズおなじみ、モルフォによる"覚醒"もあります。
今作ではきりんが倒れると確率で発生。
GVの力を強化するのではなく、鎖環の封印を失い暴走するGVを抑え込む形です。
ただでさえ強いGVですが、この時はまさに暴龍の化身と呼ぶべき、圧倒的暴力によってゲームを徹底的に破壊します。
なにせ、適当にボタン押してるだけで画面内の敵が一瞬のうちに消し炭になってしまうほど。
爽快かつドラマチックな、これぞ最終兵器。最強の救済措置となっています。
戦いを彩る記憶の欠片"イマージュパルス"
きりんやGVを強化・アシストする要素として、"イマージュパルス"というものがあります。
イマージュパルスはGVの記憶から生み出された幻影の力であり、シリーズキャラの姿を形取っています。
なお、GVの記憶に存在しないイクスシリーズのキャラは含まれません。
各ステージにはチップがいくつか散らばっており、これを集めた枚数に応じて、ステージクリア時にイマージュパルスを入手できます。
手に入るイマージュパルスはステージによって異なり、その中からランダム抽選。
イマージュパルスの獲得#gunvolt #ガンヴォルト #鎖環 #NintendoSwitch pic.twitter.com/kXyMEvExHE
— 紅茶 (@tea_creates) 2022年8月8日
ソシャゲみたいなガチャ演出もあり!
といってもレアリティは☆1と☆3だけで、あまり大きな差もないのですが。
イマージュパルスは付けているだけで効果があるパッシブ型と、任意のタイミングで召喚して発動するスキル型の2種。
パッシブ型はレベルアップすることで装備枠が増えていき、効果は様々。
最大で8個つけることができ、カスタマイズの幅は広めです。
おなじみの装備である自動発動の無敵バリア、"電磁結界<カゲロウ>"も今回はこのパッシブ枠に含まれており、一番最初に確定入手するイマージュパルスとなっています。
スキル型は主に攻撃系、一時強化系、回復などの効果を持ち、一度に4つまで装備可能。
パッシブ型も含めて装備はいつでも変更可能ですが、スキル型はクールタイムがあるので、連続使用したり使ってすぐ付け替えるようなことはできません。
右スティック傾きで発動するため、暴発しやすいのが玉に瑕ですが、効果は強力なものもあり、頼れる存在です。
有用性もさることながら、シリーズのプレイヤーにとっては集めるのが楽しい要素でもあります。
立ち絵だけだったキャラにも新規でドット絵が用意されているというのも嬉しい所。
完全コンプを目指すと粘り強い周回も必要ですが、なかなか開発に必要な素材が揃わず、装備が作りにくかった前2作と比べると、装備自体がそのまま手に入ってすぐ使えるというのが手軽で良いところになっています。
また、入手済みのものが再抽選された場合はその場で換金され、貯まったお金はイマージュパルスの強化に使えるので、ハズレも無駄にはなりません。
前述の通り、素のままのきりんでプレイするとなかなか難しい部分もある本作ですが、かといってGVは強すぎて使いたくない……という場合も、イマージュパルスを使うことで色々と難易度調整することができます。
特にカゲロウや回復スキルは大きな助けになりますし、攻撃スキルの中にはボスのHPをごっそり削ってくれるような強力なものもいます。
イマージュパルスによる幅広いカスタマイズに、最強のアシスト要員GV、そして全てを破壊する暴龍の覚醒―――
敵も強い分、こちらも自分の匙加減で桁違いの強さを得ることもできるようになっており、激しいアクションの苦手な人でもストーリーを最後まで楽しめる工夫は今作でも健在となっています。
カジュアルさとやり応えを両立した新たなクードスシステム
ガンヴォルトと言えば忘れてはならないのが、"クードス"によるスコアアタック、そして歌。
クードスについておさらいすると、攻撃や条件を満たして敵を倒すことで貯まっていく、コンボ値のようなもの。多く貯めてから精算することでスコアが増えていきます。
クードスが高まっている状態ではBGMがモルフォの歌に変化し、プレイヤーのテンションも昂らせてくれる要素です。
クードス稼ぎを追求していくと自然とスタイリッシュな動きになっていくため、威信点やカッコイイポイントなどとも表現されることもあります。
過去作では一回被弾するだけでクードス全没収という厳しいリスクが課せられることもありましたが、今作では被弾してもクードスが消えることはありません。
その代わり、被弾時はクードスにロックがかけられ、既定の量を稼ぐまでクードスが上昇しなくなる……という仕組み。
ロック解除にかかるクードス量は貯まっているクードスが多いほど増えていくので、進めば進むほど緊張感も増していきます。
実質的な減点のリスクはありつつも、さりとて全没収されるほどではないので多少のミスであれば続行の余地も残る……という、バランスの取れたシステムになりました。
さらに変更点として、リトライマーカーは直接触れずとも通り過ぎるだけで発動するようになりました。
その際、スコアへの換算はされますがクードスはそのまま残るので、リトライマーカーにうっかり触れて消滅……という悲劇が無くなっています。
とはいえ、リトライするとクードス0の状態でそこから再開になるので、高スコアを目指す場合はやはり、リトライなしでステージを駆け抜ける必要がありますが。
クードスが高まったときのごほうび、歌の演出もパワーアップしています。
クードス1000を超えると歌が流れ始めるのはいつも通りですが、それを維持したまま4000を超えるとクードスレベルが上昇し、別の歌に変化。
さらにそこからクードス7000を突破すれば、クードスレベルMAXとなり特別な歌が流れ出します。
このクードスレベル制により、一度のプレイで色々な歌を楽しめるようになるだけでなく、演出も徐々にパワーアップしてプレイヤーのボルテージを高めていくことにも成功しています。
全体的にステージの通しプレイがしやすく、プレイの気持ちいい時間が切れ間なく持続するように改修が行われており、感触としてはかなりスコアタに入りやすくなったように思われます。
ただしその一方、求められるテクニックも向上し、最高ランクのボーダーラインも高め。
スコアアタック#gunvolt #ガンヴォルト #鎖環 #NintendoSwitch pic.twitter.com/0EFDCj3Kmz
— 紅茶 (@tea_creates) 2022年8月8日
きりんのクードス稼ぎは着地せずに敵を連続で倒したり、複数同時に撃破することでボーナスが入る、GVとアキュラを合わせたようなシステム。
アキュラと違ってホバーがないため空中維持が難しく、その上同時撃破も適宜狙う必要があるという、非常にテクニカルな操作が要求されます。
イマージュパルスによるアシスト無しで最高ランクを目指す場合、かなり積極的に稼いだ上でミスなく、かつスピーディに攻略する必要があり、その難度はかなりのもの。
もともと間口の広いガンヴォルトシリーズのやり込み要素として存在していたスコアアタックですが、今作ではスコアアタックの魅力であるアクションの疾走感や歌の高揚感、それに伴う緊張感といった要素をより誰でも味わいやすいものにしつつ、やり込みの奥深さも両立してみせるという、更なる進化を遂げて戻ってきました。
なお、スコアアタック以外にもやり込み要素として、クリア後にハードモードとベリーハードモードが解禁されます。
両モードでは強化されたボスと戦うことができ、ベリーハードの最終ボスは救済要素も通じないシリーズでも屈指の強敵。腕自慢のプレイヤーにも満足いただける内容でしょう。
ちなみに軽いネタバレですが、本作ではイマージュパルスを一定数集めることでちょっとした隠し要素が解禁されます。
規定数を超えるには、高難度モードのステージクリア報酬もいくつか回収する必要があります。
とはいえ全回収の必要はなく、規定数を超えるだけなら救済要素に頼って進めることも可能。
また、内容もあくまでおまけ程度のものであり、今作の本編と直接かかわりはありません。
少なくとも、激ムズアクションをクリアできる腕前がないと真のエンディングが見られない……というようなことはないので、ストーリー目当ての人もご安心ください。
総評
新主人公きりん、そして雷霆煉鎖は、『ガンヴォルト』らしいロックオンを主軸としつつスタイリッシュ2Dアクションの新たな地平を切り拓いてみせました。
アクションゲームとしてはテクニカルな面も増えつつ、更なる進化を遂げ圧倒的暴力による爽快感を付与されたGVや、豊富なイマージュパルスによるサポートも万全。
さらにはクードスシステムもより魅力を味わいやすいものに改修され、カジュアルさとやり込み要素の両立というシリーズのテーマにもより磨きがかかりました。
まさしくアクションゲームとして"次なる境地<NEXT STAGE>"へと到達した、インティ・クリエイツ渾身の一作。
『ガンヴォルト』が好きな人はもちろん、これまでシリーズに触れたことのない人も、是非ともこの新境地に足を踏み入れてみてください。
追記:無料アプデで続々増えるやり込み要素
本作の発売後、全5回にわたる無料アップデートで様々な要素追加を行うことが発表されました。
10/31現在、トライアルモードやきりんの強化形態"XXトリガー"などが追加されていますが、目玉となるのは追加ボスとモード:D-nizerでしょうか。
追加ボスはゲーム内で条件を満たすことで戦うことができ、過去作のボスを元にアレンジが加わった実質新規ボスと言えるような内容になっています。
しかもライブノベルまでしっかり収録されている豪華仕様。
モード:D-nizerは、特殊な性能のGVを操作し、本編通しクリアを目指す超高難度モード。
時間経過と被弾、さらには自分のアクションによって鎖環ゲージが刻々と減っていく中、敵の複数同時撃破によってゲージを回復して命を繋ぎつつ、一気に全ステージを駆け抜けていくという非常にスリルとスピード感に溢れた内容になっています。
基本的にはスコアアタックと同様の動きをしていくことになりますが、こちらはあくまで通しクリアが目標となっており、ある程度のゲージ稼ぎさえできればそこまで縛りがキツくはありません。
スコアタにはそこまで興味のない人にも向いているのではないでしょうか。
また、本編のスコアアタックがきりんで行うのに対しこちらはGVのみ。さらに時間制限付きではあるものの任意のタイミングで覚醒して暴龍の力を振るうこともでき、最強の雷撃能力者の爽快感を存分に味わうことができます。
極限までアクションをやり込みたい人や、GVが好きな人にとってはたまらないモードと言えるでしょう。
今後のアップデートではさらなる追加ボスやアフターエピソード「ATEMS編」も予告されており、期待が高まります。