旬が命のイベントレポートを3週間も遅らせる奴があるか―――とはいえ、書かないよりは良いでしょう。
ということで、毎年11月の恒例行事。デジゲー博へ今年も行ってきました。
昨年のレポートはこちら。
デジゲー博へ行ってきた2021:『ガンヴォルト鎖環』の仕上がりと『めくるりウィッチ』のアイデアセンスに唸る - 2Dアクション好きのゲーム日記
秋葉原UDXにて日本の同人・インディーゲームの展示・即売会を行う本イベント。
2Dアクションゲームメーカーとして知られるインティ・クリエイツも、例年スポンサー企業として参加しており、他のサークルと肩を並べて新作ゲームの試遊などを行なっていたりします。
今年もそちらの試遊に向かいつつ、その他にもぶらりと会場を歩いて気になるものを遊んできました。
- Grim Guardians: Demon Purge
- 蒼き雷霆ガンヴォルト 鎖環 ATEMS編
- NINJA or DIE
- パーリィ・ナイトメア
- 里山のおと
- ∀stralbringer -蓋影のアーカリウム-
Grim Guardians: Demon Purge
まずは先日発表されたインティ・クリエイツの新作。
ぎゃる魔城……もとい、『GGDP』です。
初報を目にしてまず脳裏をよぎったのは、同じくインティ・クリエイツの悪魔城ライクゲームである『Bloodstained: Curse of the Moon』シリーズ。
キャラは『ぎゃる☆がん』シリーズのヒロインたちに置き換えられていますが、実質的には『CotM』シリーズの精神的続編なのでは……という方向で期待をかけていました。
実際に試遊してみた感想としてもやはり、その期待に沿った内容だったと言えます。
『CotM』というと、ファミコン時代の様式美を踏襲しつつも遊びやすくチューニングされた、「古き良き」魅力を現代に届ける作品でありました。
本作はそこからシステム・レベルデザインといった遊びの根幹部分に「古き良き」テイストを残しつつ、グラフィック・操作性をGBA~DS辺りまで引き上げてより遊びやすくした「ちょっと懐かしい」仕上がりを目指しているように感じられました。
現代化、あるいは桜井政博氏のゲーム理論に乗っかるなら「一般化」といったところでしょうか。
そんな本作ですが、試遊の列に並んでいるとインティの會津社長がやってきて「このゲーム、CEROはいくつだと思いますか?」なんて聞いてきました。
「BとかCとかそのくらいかな?」と思っていたら、答えは「D」
血とか出るし敵も真っ二つになったりするし、暴力表現が引っかかったか……ということではなく、セクシャル判定がダメだったらしく。
硬派そうな顔をしていても、やっぱりぎゃるがんなのか……
アクションゲームとしては一般化されても、別の部分で人に薦めにくくなっているのでは……?
蒼き雷霆ガンヴォルト 鎖環 ATEMS編
鎖環の追加エピソードであるATEMS編の試遊もしてきました。
ショット、ロックオン、ホーミング攻撃、ワープ斬りといった基本操作はきりんやGVをミックスしたような形で、気持ちよく遊ぶには結構コツが要りそうな印象でした。ちょっと遊んだだけでは感覚を掴めませんでしたね……
ストーリーもずえど様がはぐらかしててよくわからず。
配信日は近いので、座して待つこととしましょう。
NINJA or DIE
『NINJA or DIE』は、移動方法がジャンプだけというバブルマンみたいな忍者を操作する2Dアクション。
ジャンプボタンを押すと予測線が出て、方向を決めてボタンを離すとその方向へ飛び出し、ジャンプ中に敵にぶつかると攻撃できる……というシステムです。
忍者らしく壁から壁へ蹴って進む機動力の高さと、それに反してジャンプしかできないことによるもどかしさ、攻撃成功した時の気持ちよさがせめぎ合い、なかなか絶妙なやり応えがありました。
パーリィ・ナイトメア
見下ろし視点で、四方八方から襲い来る敵を処理しつつ一定時間を耐えきるという、最近流行りのアレです。
個人的には3DSの『魔女と勇者』などを思い出すのですが。
『パーリィ・ナイトメア』はその名の通り、パリィによって敵を倒すゲームになっています。
主人公の周囲にはサークルが展開され、そのサークル内に敵や敵弾が入っている状態でパリィすることで、周囲の敵と弾を一掃!
敵を引きつけるスリルとパリィの爽快感がやみつきになります。
後半になってくると敵が増えてきてパリィだけでは処理しきれなくなるのですが、そうなってくると今度は、敵を倒していくことで使えるようになるより強力なバーストの仕様サイクルが速くなり、スリルと爽快感もどんどん加速していきます。
キャッチーでわかりやすく、手触りもやり応えも抜群という、今回遊んだ中でもかなり面白い一作でした。
タイトルもまた良いですよね。なんてったってパーリィでナイトメアですよ。
里山のおと
11/13開催 #デジゲー博 にて、
— 里山のおと / satoyama note (@onyacchu) 2022年11月11日
新作ノベルゲーム「里山のおと」の出展をします!
ブースの場所はD-21a です。
ゲーム序盤を遊べる体験版を持っていきます。
ぜひ遊びに来てください!#里山のおと pic.twitter.com/ETreQczkxh
打って変わって、こちらはゆったりした和風ADV。
タヌキ、キツネ、カエルの3つの視点でそれぞれでストーリーが進み、それぞれで選んだ選択肢によって他の視点に影響が表れるシステムが興味深いものでした。
「タヌキのストーリー止まっちゃったな……とりあえずキツネ進めるか」
「キツネも選択肢出てくるけどどれ選んでも進まないな。カエル行くか」
「あっ、さっきのキツネの選択肢、こっちに繋がってくるのか……ん? これタヌキ側に影響あるんじゃない?」
「うおおタヌキのストーリー進んだ!!」
みたいな気持ちよさがありましたね。ゆるい絵柄にも癒されます。
∀stralbringer -蓋影のアーカリウム-
Steam:∀stralbringer -蓋影のアーカリウム-
最後に遊んだのはこちら。『∀stralbringer』は「アストラルブリンガー」と読みます。
縦STGで、独特な操作に加えて敵の攻撃も激しく、正直全然コツを掴めないまま死に続けていたのですが、異様にゲームテンポがよく、エフェクトの派手さや攻撃の苛烈さにも爽快感があって、よくわからないけど惹きつけられるものがありました。
STG苦手な自分には合わなかったものの、刺さる人には刺さりそうな気配を感じました。弾幕と音の奔流が凄い……
今回気になったのはこんなところ。
個人的に、一番の注目作は『パーリィ・ナイトメア』かなぁ。
今回ちょっと記事を出すのが遅れてしまいましたが、毎年記事を書いてると、今回出展されていないタイトルでも「去年のこれ、どうなったかなぁ」と振り返る機会になったりするので、今後も継続してやっていきたいですね。