1年ぶり2回目の参戦。
インディーゲームの展示・即売会を行うイベント「デジゲー博」に、今年も行ってまいりました。
昨年のレポートはこちら。
デジゲー博へ行ってきた:ガンヴォルト鎖環の感想や気になったタイトルなど - 2Dアクション好きのゲーム日記
今回も主な目的はインティ・クリエイツの新作。
昨年は『蒼き雷霆ガンヴォルト鎖環』の一本でしたが、今年は『白き鋼鉄のX2』を加えた2本立て。
また、昨年のインティブースでは結構な行列が伸びていましたが、今年は整理券が配られるようになりました。偉い。
試遊台数も増やして万全の体勢……でしたが、あまりの盛況ぶりで自分は各タイトル1回ずつしか遊べませんでした。無念。
いやまぁ本来周回するようなもんじゃないですけどね。他の人もいっぱいいるわけですし。
さて遊んだ感想ですが、まず『鎖環』から。
以前公開されたPVの通り、お札を当てた敵へのワープ斬りが追加され、非常にスタイリッシュな空中アクションができるようになっていました。
昨年のバージョンもあれはあれでロクゼロに近いベーシックなアクションの魅力があって好きだったのですが、見た目の派手さや空中連鎖を重ねる爽快感は今の方が大きくパワーアップしています。
自分で動かすのはもちろん、人のプレイを後ろから見ているだけでも気持ちいい仕上がりになっていました。これ結構大事。
また、ガンヴォルト本編の魅力であるライブノベルの存在も、今回確認できました。
あくまで体験会専用のもので、ボイスは無くかなりメタい内容でしたが、やっぱりライブノベルがあると『ガンヴォルト』らしい画面になって嬉しいですね。
ちなみに主人公であるガンヴォルトことGVは、今回も操作はできないもののライブノベルには登場し、変わらぬ様子を見せてくれました。本編でどのような活躍をしてくれるのか、期待がかかります。
その他にも無敵の結界カゲロウが実装されていたり、クードスの仕様にもまた手が入ってそうな気配がありましたが、1回だけのプレイということもありあまり細かいところまでは確認できませんでした。
後ろにたくさん人が控えていて、あまりプレイを長引かせるのもよろしくないですからね。
イクス2を上手にプレイするとゲーム内でロロが褒めてくれるし、
— 紅茶 (@tea_creates) 2021年11月14日
鎖環を上手にプレイすると横に立ってる津田さんが褒めてくれる。
インティは褒め上手だなぁ
あとはそうですね……プレイをスムーズに進めてるとインティ副社長の津田さんが「ゲーム上手いですね!」って褒めてくれるのが嬉しかった。手動褒めシステム。
特にこっちから質問したわけじゃないのに開発事情を喋り始めたときはちょっと心配になりましたが……!
ぶっちゃけトークの内容は面白かったものの、ここでは書き記さずにおきます。
『イクス2』の方はというと、これまで染み付いた癖でつい空中戦メインでやろうとしてしまい、残念ながらブレイクシフトでの地上戦の魅力はあまり引き出せませんでした。もちろん、クードス蓄積後のブリッツシフトは以前と変わらぬ疾走感でしたが。
この辺りのシフト切り替えの面白さはもう少しじっくり遊んで確認したかったのですが、時間の都合上そうもいかず。またの機会を待ちたいところです。
ちなみに細かいとこですが、前作とは異なり、リトライ時にゲートモノリスを挟んでいても、リトライポイントを踏んだ地点までしっかり戻される『ガンヴォルト』本編と同じ仕様になっていました。
スコアアタック的にもそれが正しいと思うので、これは良い改善点ではないかと。
その他に遊んだ中で特に気になったタイトルは、
『Four Legs Chicken』
『めくるりウィッチ』
『バイナリ・シンドローム』
『イノウノカルテ』
の4本。
『Four Legs Chicken』は、人間なんぞに食われてたまるか! と暴走したニワトリが街を破壊する3Dアクションゲーム。多分ヤギとかシカとかの系譜。
ニワトリが我が物顔で街を暴れまわり景気よく建築物を爆破していく愉快な絵面が楽しく、さらに特徴的なのがニワトリが徐々に進化して破壊のスケールも大きくなっていくインフレ感。
最初の進化で3m級に肥大化する時点でもうかなりの脅威なのですが、最終的に怪獣サイズの四つ足バケモノチキンへと変貌を遂げます。だからFour Legs Chicken。
作品はここからDLできるほか、アプリ版も配信されているので、サクッと街を破壊したい衝動に駆られた人は遊んでみるとよいでしょう。面白かったです。
『めくるりウィッチ』はINDIE LIVE Expoでも紹介され、見覚えのあったタイトル。
舞台となるステージは複数の層からなり、各層を左右にくるくる回したり、奥と手前を行ったり来たりしながら絵柄を揃えて謎を解いてゆくパズルアクションゲームです。
例えば、奥の層にいるヘビと手前の層の木の実の配置を揃えることで、ヘビに木の実を食べさせたり、背景の空をぐるりと回して時間を昼から夜に切り替えたり。
試遊できたのは僅か数分でしたが、この個性的なゲームシステムとそこに詰められたアイデアの秀逸さに圧倒され、こちらが目を回してしまいました。
謎を解くことで白黒イラストのグラフィックに色が付いてゆく演出や、リスクとリターンを天秤にかけた戦闘システムも魅力的で、とにかく独自のセンスが光る一作。
今後の続報に期待です。
『バイナリ・シンドローム』も、INDIE LIVE Expoで見かけた覚えがあったため目についたタイトル。
アンドロイドの質量が何故か21g増加し、心身に異常をきたす正体不明の病が発生。
一説によると、人間が死亡した際に体重が21g低下し、それが魂の重さであるとされています。
では、アンドロイドに起きたこの変化は何を意味するのか?
アンドロイドたちとのカウンセリングを通じてその謎に迫る、アドベンチャーゲーム……
ということですが、もうこのあらすじだけでワクワクしてきます。
製作者のtyap氏はデジゲー博での反響を受けてその期待に応えるべく、予定していた体験版の配信を来週の21日まで延期して、更なるブラッシュアップを行うとのこと。待ち遠しいですね。
最後に紹介するのは『イノウノカルテ』
こちらもカウンセリングもののアドベンチャーゲーム。最近こういうの増えてますね。『MINDHACK』とか。
本作でカウンセリングの対象となるのは、異能の力を持ち、特別な施設に収容されている子供達。
対話によって彼らの心を解きほぐし、その能力の秘密へと触れていく……という内容。
試遊で遊んだときはあまり上手に話ができず、Eランクというボロボロの評価を食らったものの、どことなく惹かれるものがあったのでポストカードをもらってきました。
そして何気なく裏面を見てみたら目に飛び込んできたのがこの不穏なイラスト! 一気に好奇心を刺激されてしまいました。
イノウノカルテ | フリーゲーム投稿サイト unityroom
家に帰ってから早速、こちらのリンクから体験版をプレイ。
一回のカウンセリングで行動数に制限があるため、最高評価を狙うと結構難しく、何度も挑戦することになります。
そうして対話を重ねながら、徐々に異能の力による狂気の一端に触れていく感覚はまさに怖いもの見たさに訴えるものであり、良い謎解きホラーだと感じました。
気になる人は是非体験版やってみましょう。
今年のデジゲー博はこんなところ。
改めて見ると、INDIE LIVE Expoとの相互作用が結構あるのかな、と感じます。
INDIE LIVE Expoは面白いけど情報量が多すぎて記憶の波に埋もれちゃうなぁ……と思っていたのですが、やはり一度でも目にしていると、こうした会場で見た時に「おや、どこかで見覚えがあるぞ?」と意識が向く可能性がグンと上がります。
今後も機会があれば、こういうイベントに顔を出すのも良いかもしれませんね。