2Dアクション好きのゲーム日記

ゲームについて書く。2Dアクション多め。

『スゴイツヨイトウフ』レビュー:小気味いいアクションを楽しみつつ、豆腐の知識も学べる。一粒で二度おいしい

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とうふになれ

 

 

 

ゲーム概要

商品情報

メーカー:Zounoashi Games / Phoenixx Inc.

プラットフォーム:Steam

初リリース日:2024/10/2

価格:550円(税込)

ストアページ:Steam:スゴイツヨイトウフ

本作は、豆腐を操作してステージをクリアしていく横スクロールの2Dアクションゲーム。
ゲームの制作過程において、まだ主人公のモデルが用意されていない場合に豆腐のような白いキューブをキャラに見立ててデモを作るという事例はありますが*1、豆腐そのものを主人公にしてしまうという発想の逆転によって生み出された一作です。

本作を制作したゾウノアシゲームズのトモぞヴP氏(リンク:Twitter(X)アカウント)は、面白法人カヤックのハイパーカジュアルゲームを中心にさまざまなゲームを開発する人物。
本作のインタビュー記事*2を見て思い出しましたが、昨年もUnity1週間ゲームジャムで「尻から刀が抜けなくなった忍者が戦う対戦ゲーム」を制作し、話題になっているのを見た覚えがあります。

件のゲーム↓
決刀 -KETSUTOU- | フリーゲーム投稿サイト unityroom

 

本作『スゴイツヨイトウフ』に関しては、昨年のTGSとうふ なれます」とだけ書かれた胡乱なポップに釣られ、試遊をしたことで知りました。
その時の記事も残っています↓
TGS 2023に行ってきた:豆腐とキノコとツインテドリル - 2Dアクション好きのゲーム日記

試遊版の時点でも感触がよく、面白いゲームになると予感していましたが、製品版もしっかりその期待に応える、愉快で気持ちの良いアクションゲームになっていました。

 

とうふになれ

本作のアクションは非常にシンプル。
豆腐の体をぷるぷる震わせての左右移動と、チャージして任意の方向に勢いよく飛び込む「とうふファイヤ」の2つのみ。

熱い豆腐魂を燃やし、「ファイヤ!」の掛け声とともにスマッシュ!
豆腐とは思えない弾力で勢いよく体当たりをかまし、立ち塞がるカニやチキンを蹴散らします。

ステージを踏破し、アツアツの湯気を立たせた味噌汁のお椀に飛び込むと、「とうふになった」という力強いメッセージが表示されてステージクリア! そんなゲームです。

 

しかし、所詮豆腐は豆腐。
無防備な状態で敵にぶつかると食べられてしまいますし、さらにはある程度の高さから落下すると衝撃で崩れてしまいます。

とうふは、もろい。

なお、本作はミスした時のリトライが非常に早く一瞬で再スタートしますが、その際ミスした地点に豆腐の残骸が無残にも散らばっていたりします。
よい子のみんなは豆腐を粗末に扱わないように。

勢いよく敵をバシバシ蹴散らす爽快感のあるスマッシュアクションと、一転して急に現実に帰ったかのような豆腐のもろさによる緊張感のバランスが絶妙。
見た目はネタに走りつつも、中身は堅実丁寧。
シンプルで直感的、操作の触り心地も良く、サッと遊べてすぐ楽しいアクションゲームとなっています。

 

難易度選択は3つのモードがあり、落ちても崩れない高野豆腐、標準難易度の木綿豆腐、滑りやすく上級者向けの絹豆腐の中から選びます。
絹豆腐はスピードが出やすく疾走感も高いので、アクション自慢の方には是非ともオススメ。

 

1ステージは短く、タイムリミットとして1分の消費期限が定められています。足が早い。
ステージはボス戦含めて60個以上。後半は少々緊張感のある場面もありますが、ストアページに記載の通り1~2時間程度でクリアできる手頃なボリュームになっています。

寿司から寿司へと飛び移る豆腐。

ステージギミックは多彩で愉快。
中にはどこかで見たゲームのパロディ的な要素も散見されます。

触れたら爆発する、ニトログリセリン内臓の緑の木箱。
それはもうクラッシュバンディクーだろ! とか、

マリオでおなじみの乗ったら落下するちくわブロック、本当にちくわで表現されてるの初めて見たかもな……とか。
ドンキーコングカービィのネタもいくつか見られました。

穴からやたらデカい魚が飛び出してくるのはロックマン2を狙ったか偶然か……

 

また、油揚げになって浮遊性能が上がったり、厚揚げになって巨大化したりといった形態変化をするステージもあり、普段のもろい豆腐とは一味違ったアクションも楽しめるようになっています。

ちなみに、私が好きな豆腐料理は麻婆豆腐です。

 

とうふを学べ

本作の制作者トモぞヴP氏は、「豆腐マイスター」の資格を有しているのだとか。*3
豆腐マイスターは国から認可を受けた豆腐の業界団体、一般財団法人 全国豆腐連合会(全豆連)の後援の元、一般社団法人日本豆腐マイスター協会が主催する、れっきとした資格試験。
基本理念 | 一般社団法人 日本豆腐マイスター協会

本作ではその知識が発揮され、各ステージで豆腐の豆知識、豆腐知識がTIPSとして表示されます。
「とうふは大豆から作られる」といった基本的なところから、「型箱に入れず、寄せたものは寄せ豆腐という」「とうふは江戸時代に広く普及したとされている」などなど。

途中でクイズもあるので、適当に流し見してると死にます。
ちゃんと学びましょう。

 

ボスを倒してワールドをクリアすると、なんと豆腐の製造工程が実写ムービーで流れます。
大豆がだんだんと良く知る豆腐になっていく様は見ものです。

食育も担うアカデミックなアクションゲーム、それが『スゴイツヨイトウフ』

 

とうふを聴け

本作のコンポーザー「Tofu Sound」を務めるのは、永松亮氏。
そう、『ゼルダの伝説 神々のトライフォース2』や『Splatoon』シリーズのサーモンランなどの楽曲を制作し、昨年任天堂を退社して現在はフリーの作曲家として活躍しているあの永松亮さんです。

個人的には『スーパーマリオギャラクシー2』の「かくざいもくざい」のBGMが、永松氏を知ったきっかけであり好きな曲のひとつです。

そんな永松氏の手掛ける本作のサウンドは、スーパーファミコンめいた音源によるレトロチックなBGMが特徴的。
捉えどころが無い独特のリズムに、昔懐かしい音遣いがゲームを盛り上げます。

記事冒頭のPVでも聴ける、「トウフ トウフ」と繰り返すメインテーマも耳に残りますね。

 

とうふのおまけ

最後に紹介するのは、本作に収録されているミニゲーム『つけあわせゲ~ム 豆腐工場』
ベルトコンベアで豆腐が流れてくるので、タイミングよくボタンを押して豆腐をパッケージングしていくというシンプルな内容。

豆腐を落とした時の効果音が小気味よく、時折流れてくる色つきのパッケージに豆腐を入れるとベルトコンベアの速度が変わる要素が単調さを緩和しており、意外と侮れない中毒性を秘めています。

 

総評

手軽なボリュームで小気味いい手触りのアクションを楽しむことができ、さらに豆腐について学ぶこともできるアカデミックな側面も持った、一粒で二度おいしいゲームです。
特に効果音やコントローラーの振動、ヒットストップ演出によるアクションの手触りの良さは、「動かしているだけで楽しい」というプリミティブなアクションの魅力があり、そこに跳ねる豆腐の弾力による絶妙な動きのままならなさが組み合わさることで唯一無二の豆腐アクションを生み出しています。

時折バグが発生したり、せっかくの豆腐知識が一覧で見られないので振り返りにくい、といった点は多少気になるものの、問題としては些細なレベル。

高野豆腐、木綿豆腐、絹豆腐といった豆腐の選択による耐久性や操作性の違いも、プレイヤーのアクション習熟度に合わせてそれぞれのプレイヤーがしっかりと楽しめるように調整されており、幅広い層にオススメできる一作です。

しかも現在は発売記念セールで10%OFFの495円、ワンコインで購入可能。
是非とも買って本作を遊び、豆腐をよく学び、ゲームをしっかりと味わって、

お前もとうふになれ