2Dアクション好きのゲーム日記

ゲームについて書く。2Dアクション多め。

令和にPS Vita TVごと買って『ロックマンDASH』を遊ぶ。現行機移植の希望も捨てたわけじゃないけど

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買えるものは買えるうちに

ロックマンDASH、待ってたところで現行機移植されるとも限らないので今のうちに遊べる環境を作っておくべきではないのか?」

という懸念は、以前からずっと持っていました。

カプコンは旧作の移植をかなり積極的にやってくれるメーカーですし、ロックマンに関しても本家、X、ゼロ&ゼクス、エグゼと各シリーズを順番にコレクションタイトルとして移植してくれています。

流れ的におそらく次は『流星のロックマン』シリーズのコレクションが予想されます。
DSでタッチスクリーンも活用したタイトルなのでボタン操作への置き換え作業等が相当に大変そうではありますが……
DSタイトル自体は『ロックマンゼクス』の実績もありますし、なんとかしてくれるでしょう。なんとかしてください。

で、まぁ仮にDASHの順番が回ってくるとしたらその次ということになりそうですが、
ここで脳裏をよぎるのが「そもそもDASHに移植の見込みがあるのか?」という疑問。
色々あったシリーズですからね。

ユーザーとカプコンの双方に大きな遺恨を残したであろう某プロジェクトについては、当時のことを詳しくまとめてくれているブログなどもあるのでここでの言及は控えます。
当時の私はDASHシリーズは未プレイだったこともあり、プロジェクトにも参加してませんでしたしね。

まぁ当時のことは当時のこととしましても、どの道「待っていればそのうち移植される」などという保証は何処にも無いわけです。

悪い想像ばかりしていても仕方ないですし、現行機移植への希望も捨てたわけではないのですが……これに関してはぼんやりしていたら手遅れになる可能性もあるので、楽観はできません。
確実に手に入る環境があるうちに、買っておくべきなのではないかと。

そしてそう思って行動に移したのが昨年7月のこと。

未だPS VitaのPSストアでPSP版の『DASH1』および『DASH2』をダウンロード購入可能らしいことを確認したのち、PS Vita TVを購入。
上記の2作のほか、今のうちに買っておいた方がよさそうなソフトをいくつか買っておきました。

ストアがまだ生きててよかった……サンキューSIE。

ちなみに他に買ったタイトルは、PS版『ブラスターマスター』だとか、『可変装甲ガンバイク』だとか、『悪魔城ドラキュラXクロニクル』や『朧村正』とか。
正直DASHってまだ移植の見込みある方なんじゃないかって気がしてきますね。
この辺のタイトルもいずれ時機を窺って遊んでおきたいものですね。

 

まぁそんな感じでとりあえず確保はしたものの、実際に遊ぶまでには結構寝かせてしまいました。
今回遊ぶきっかけになったのも、そもそも先にやろうとしてたのはロックマンX DiVE』の方で、序盤少し遊んでいる間にメニュー画面で流れている耳慣れないBGMがどうやらDASHシリーズからの出典らしいとのことから「じゃあやっぱり先にDASHやっておくべきか……」と思い至ったという経緯だったり。そういえばまだDiVE復帰してないな……

 

前置きがずいぶん長くなりましたが、いよいよDASH本編のプレイ感想に入っていきましょうか。

 

え? PS1でこのレベルの映像表現を!?

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まず遊び始めたのはもちろん一作目、ロックマンDASH 鋼の冒険心』
ゲームが始まって間もなく、本作のムービーの表現力の高さに驚かされました。

本作のムービーは全編リアルタイムレンダ(これがまず凄い)なのですが、PS1のリアルタイムレンダムービーとしてはトップレベルと言っても差し支えないのではないでしょうか。

 


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ボイスがあるのはもちろん、声に合わせて口パクもするし、表情変化も非常に豊かで、モーションも含めてちゃんとキャラクターが生きた演技をしている。
しかもそういうムービーが一つや二つではなく、ゲーム全編通して随所に用意されているのです。

今となっては「そんなの当たり前だろう」というようなものではありますが、当時の、それもPS1のゲームでこれら全てを実現しているタイトルなどそう多くはないのではないでしょうか?

 

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本作から5年後に発売されることになる『ゼルダの伝説 風のタクト』では「さわれるアニメーション」がコンセプトとして掲げられていますが、本作『ロックマンDASH』はまだセルシェーディングも使えないような時代に、それにかなり近いものを実現して見せています。
プレイしていて、一本のアニメ映画を見ているかのような体験が得られるのですよね。

こういう表現ができるのははおおよそPS2の水準だと思ってたんですが、やろうと思えばやれるもんなんですねぇ。

中でも、ヒロインの一角トロン・ボーンは非常に多くの表情パターンが用意されており、敵でありながらロックへの恋心に揺れるキャラクター造形も含めてとても魅力的なキャラに仕上がっていたと思います。

こりゃあ根強いファンも多いわけだ。

 

そして、続く『ロックマンDASH2  大いなる遺産』では、その映像表現はさらなる進化を遂げていました。

まずOPからして凄いクオリティのムービーです。十分凄かった前作をさらに上回る仕上がり。
テクスチャ解像度やモデル配置数の制限に対する工夫も見られる中で、ここまで3D空間を感じさせる演出とキャラクターの豊かなアニメーションを実現しているとは……

映像としてのテンポやカメラワークも良いし、キャラモデルもローポリだけどちゃんと整っていて、今見ても貧相とかって印象にならないのが本当に見事です。

 

モブキャラなんかも一人一人造形にこだわりが見られて手を抜いてる感じが全然しないんですよね。
ボイスなしの会話パートの割合が増えたのでOPのテンションがずっと続くわけではないんですが、画面映えに関してはゲームの最後までかなり満足度高かったです。

 

どうやら本作はPS2の発売翌月というタイミングでリリースされた作品だったようで、PS1タイトルとしての技巧が極まってるのには納得です。
実際、もうこのままテクスチャ解像度やポリゴン数増やすだけでPS2でも通用するだろう、ってくらいの仕上がりなんですよね。

PS1のムービーって言ったら実ゲーム画面と乖離したプリレンダムービーかアニメが主流という中で、リアルタイムレンダの3Dムービーでここまでやれるゲームがあったとは。本当に驚きです。

 

わりとトロンの方が目立ってた前作から一転して、本作はロールのヒロイン力が急激な高まりを見せていました。

ゲーム冒頭の問題の発言(↑)は確かに語り継がれるだけのインパクトのある台詞で、このツイートにもちょくちょく反応が来たりしていたのですが……

実のところ、装備の多くはロールが作ったものだし、共同の資産であり仕事道具なのであって、ロック個人のものではないという見方はできます。それに地表が大半海に覆われてる世界観なんで、武器より飛行船の方にお金を回すというのは特におかしな話ではないように思います。
まぁそれでも売る前に相談しなよって話ではありますが……

どっちみち、続編での装備リセットに適当な理由付けしてる程度の話に野暮なツッコミではありますね。

 

 

今だからこそ味わい深い、黎明期の3Dアクション

映像面では凄みを感じる一方で、3Dアクションアドベンチャーとしてはまだまだ黎明期の味わいがあります。
なにせ、『DASH1』の発売はPS1でアナログスティック付きのコントローラーが出て間もない頃。

時系列的には、
アナログコントローラの発売が1997年4月25日。
本体付属で振動機能も追加されたDUALSHOCKの登場が同年11月20日
そして『DASH1』の発売が同年12月18日です。

(ちなみに、NINTENDO 64の発売は1996年6月23日、『DASH1』の64版発売が2000年11月22日です)

 

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そんな時期のゲームなだけあり、本作の操作にスティック入力は含まれておらず、移動は方向キーで8方向のみ、カメラ操作はLRボタンで左右回転という、こなれてない感じの操作体系になっています。

キャラの動きに合わせてカメラが自動でいい感じに回転したりとかもしないので、基本的にカメラ操作は全て自分で操作して動かさなければなりません。
一応、LR同時押しで敵へのロックオンも可能なのですが、有効距離が短いわロックオン中は動けないわで全然融通が効きません。

このあまりに3D黎明期な操作性は、現代のゲームがいかに遊びやすく進化を重ねてきたのかをこれでもかと実感させてくれます。
とにかくもう、今だと当たり前にできることにいちいち一手間かかる感じ。

ただ、ここには単に「古くて不便」という枠には収まらない、むしろ今遊ぶからこその面白みがありました。

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例えば「敵をカメラ中央に捉えて攻撃しつつ周囲を旋回して敵の攻撃を避ける」といった動きをするのにも、キャラの移動に制限がありロックオンも不便であるが故に、カメラの回転を手動で微調整しながら動いていく必要があり、ここで身に付くマニュアルな操作スキルが現代ゲームで登場しないものすぎて本作独自の味になっていたり。

今時のゲームだったらなんでもないようなことを、おぼつかない操作でえっちらおっちら乗り越えていく感覚が面白いのですよね。

 


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その一方で、マップの作り込みは"今見ても"十分な見所があります。
『DASH1』は「カトルオックス島」という一つの島が舞台になりますが、島内に点在するダンジョンが全て地下で繋がっているというよく練られた構造や、島民の生活感を感じられる街の作り込みがプレイヤーの冒険心をより掻き立ててくれる要素になっています。

どんでん返しのストーリーや最高のED曲なども揃っていて、クリア後には流石に名作であると言わざるを得ない余韻の強さがありました。
世界観に関する大きなネタバレは既に知った状態で遊んでいたのですが、それでも終盤の展開は演出の良さで引き込まれるものがあり、「割り込み命令」のくだりは特に痺れましたね……

 

『DASH1』の3年後に発売された『DASH2』では、3Dアクションアドベンチャーとしても前作から色々と進化を遂げており要素も増えたのですが、それによってむしろ粗が目立つ部分も増えてしまいました。

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特にプレイフィールに変化があった部分では、ロックオンの性能の向上が挙げられます。
有効距離が抜群に伸び、ロックオン中も動けるようになったことで、一気に現代のゲームの操作感覚に近づきました。

ゲーム全体としてもロックオンを前提とした戦闘の組み立てになっており、前作のようにマニュアルでカメラを回す独特なスタイルは取らないようになっています。
その一方、思わぬ敵にロックオンしたり急にターゲットが切り替わることでカメラが暴れたりといった事故も頻発するようになり、一長一短。

 

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また、地続きの一つの島が舞台となった前作とは異なり、『DASH2』ではマップが分割され世界中の島々を転々とすることになります。
世界全体の広さを感じられるようになった一方、前作だと序盤に繰り返し通る商店街にショップがあることで「お金がたまったらショップに寄る」という流れができていたのが、マップが細切れになったことで必要な導線が途切れてしまったり。

 

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他にも、ダンジョンの仕掛けが増えて個性的になったものの、正直このゼルダっぽい謎解きやギミックがあんまり面白いとは言えなかったり。
ロックオンの件といい、『時のオカリナ』の後のゲームという影響を良くも悪くも感じます。

全体的に「あちらを立てればこちらが立たず」といった様相で、現代ゲームに近づくほど、黎明期特有の良さよりも現代の評価水準と照らし合わせた問題点が浮かび上がってくるという、一抹の悲しさがありました。

まぁ前作も防衛戦イベントとかはだいぶ厳しい出来だったので一概に「古き良き」とか言ってられないのも事実ではあるのですが……

ただ両作共に、ラスボス戦が結構良い感じの歯応えがあって楽しかったので、最終的なアクションゲームとしての満足度は高めです。終わりよければ全てよし。

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世界観やロックの出自に関する大きな謎については『DASH2』で綺麗に決着がついており、これで完結でも全然納得できるのですが、一方で古い神々がどうだのといった続編を作れる種蒔きも行われており、これで一回『DASH3』を作る素振りを見せられたらそりゃあ成仏できない亡れいが大量発生するか……という、独特の味わいもありました。

 

移植もいいけどリメイクもね

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そんなわけで、ようやくロックマンの主要シリーズのナンバリング作を制覇することができました。
正直思ってたより楽しめました。高いお金を出して環境整えた甲斐はありましたね。

しかし不思議なもので、一回遊んだらむしろ現行機に移植してほしいという気持ちが高まりました。
今遊んでも全然名作だったので、歴史に埋もれさせておくにはあまりにもったいない。

個人的には、移植もいいけどリメイクでの復刻にも期待をかけています。

そのまんま移植にも今回味わえたような「この時代にこれだけのことができたのか!」という驚きや黎明期の不便であるが故の面白みというものを感じられたりはするのですが、正直このゲームは不便さを無くして遊びやすくリメイクしてしまって全然問題ないと思うんですよね。

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このゲームで一番良かったのはやっぱりキャラクターと世界観なので、当時本来表現したかったであろう世界の広さとキャラクター表現の豊かさをより強化して多くの人が楽しめるようにするのが良いようにも思うのです。

まぁどちらにしろ現状は夢のような話ではあるのですが、いつかそんな日が来ることを祈りながら気長に待つとしましょう。

 

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